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still remain the same / NATIVE SPIRIT (R)

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アンチ ミーン リトル シット / hate guns

生息範囲を拡げた人間に追われたり
環境の変化で食べ物を失ったり
共生、寄生してきた動物たちにあわせて
人間界に近付く動物達が増えてるのは世界共通。

それでも
余程の事情がない限り人間には
動物の駆除を避ける労力をかける義務がある、と思ってる。
動物も守らなきゃいけない環境のひとつなんだから。

でもその「余程」の事情によって駆除しなきゃならなくなる。
カナダのデイブは日本で月の輪熊が猟銃で殺害駆除されることに憤慨してた。
カナダ人にとって銃を使うほど危ないのはヒグマ(グリズリー)で
ブラックベアに相当するかそれより小さい月の輪熊は恐れるほどじゃない。
日本の問題は環境の変化に加えて地方の過疎化に伴う高齢化だろうな。

カナダ以北にはまだヒグマがいるけどアメリカ合衆国以南にはいない。
ブラックベアに出くわすことも相当に珍しいはず。
ところがそれとは別にアナグマ、バッジャーってのがいる。
こいつが凶暴で手に負えない。
狼が人間を襲ったのは作り話の中だけだし、
熊が人を襲うのも対峙したときだけ
野生動物は天敵と会わないように暗黙の仁義を持ってる。
ところがバッジャーはそんなものはおかまいなし
わざわざヒトの家の近くや軒下に住み着く
そこでおとなしくしてるなら問題もないけど
相手の大きさに構わず積極的に攻撃してくる
まさにアナグマ狩り用の犬ダックスフントくらいの大きさで
始末に終えない性格の持ち主だ。
愛玩用のミニチュア・ダックスじゃ敵わない、

2006年、ラコタのブラザー ボビーの家を訪ねた夏の終わり
初秋の大平原の冷たい雨で外には出なかったけど、
家の脇にバッジャーが住み着いて困ってる話しを聞いた。
2メートルの屈強なラコタの戦士の手を焼かせるほどだ。

翌年の2007年、バッドアス・チャーリーの一件が始まった
スタージス・モーターサイクルラリー期間中
ラコタのキャンプ地に滞在してたボビー一家を訪ねた時、
はるばる訪ねて来てた、ボビーの友達のアパッチを紹介された。
ボビーのように大柄なラコタと対照的に
砂漠のアパッチは僕と同じくらいの背丈、
それでもさすがのアパッチ、ボビーに負けず劣らず屈強さを滲ませる。
インディアンの流儀に従って
お宝を見せてもらうことになる。
旅の道具の中から細工や加工中のクラフト、材料が出てくる中、
一枚の毛皮に目が留まった。
背中にストライプが入る茶色2トーンにピンときた
「これバッジャーだよね?」
「ああ、これはボビーんちで俺が仕留めたやつだ」
「やっぱり」
「いくつも銃創があるだろ?
小さい銃じゃ2~3発当たってもまだ向かってくるんだ、
このチビクソワル(mean little shit)野郎はよ」

映像で見たことがあるけど
鋭い歯と爪を剥き出して向かってくるバッジャーは
熊より小さくて速い分、まるで悪魔かバケモノのように凶暴だ、
第一熊とはそもそも遭遇の仕方が違う。

2008年の夏
ニューメキシコでジムに借りた家にアサルト・ライフルと大量の弾薬があって
「夜の闇も心配ない」って書いた
その夜の闇で僕が恐れるひとつがこのバッジャーだった。
もう一つは、
大したネタじゃないけどまた次回別な話題で触れるかも知れない。

なにしろ僕等がいる土地は
銃を持ったギャングのいる都会じゃない。
とはいえその闇に装填した銃を持って出るわけじゃない、
「こんな戯言」が出てくる銃にはいやな力があるってこと
恐れても銃が要るほどの話しじゃない。

銃が嫌いだ/hate gunsはカテゴリepisode エピソード


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by cwdye | 2009-12-09 22:16 | episode エピソード
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