16年くらい前のこと(1993年)
アリゾナのディネ族の元から足を延ばして、
ユタ、ニューメキシコ、コロラド、ワイオミングを通って
サウスダコタに入った。
辺りは白人が営む牧草地か農地が続き、
目印になるものや道路標示も滅多にない。
しかもその時は工事中で迂回の指示、
埃を巻き上げてリザベーションロードを走り続け
どろどろになって日没ごろ
1890年に合衆国第七騎兵隊による蛮行が行われた地
ウンデドニーについた。
知人がいたわけでもなく、
ガイドもなく、あたりに人がいるわけでもない
そこがウンデドニーである看板と他と変わらない風景があるだけ
日も暮れて夜になってしまったから
ネブラスカ州の町まで宿を探しに行った。
その翌日、通じた祈りは偶然を必然に変えて
当時存命だったグランドファーザー・テッドに出会って
今に至るんである。
家族連れになった今
道中みんな寝てて起きてるのは運転してた僕一人
車は工事中の埃に包まれて16年前の風景が蘇った。
トカヘの仕事と僕のラコタ・アートの買い付けの仕事を繰り返しながら
我がラコタの家族のいるリザベーションに向かう。
例年にない成果を得た
去年の夏から一転
この時点での成果がたったの3点という絶望的な状況。
それでも
ブラザーや家族、
名付け親との
ほんの些細な会話でさえもが
僕のものつくりに影響してることが
ネイティブスピリットを他と違うものにしてくれる
大きな理由になってるのは間違いない。
明日から家族達を訪ねる。
アーティストにも会うだろうけど
直接の物質的な成果になるものは期待してない。