赤ん坊のころから知ってた。
小さい時は人懐っこく、
少し大きくなっても人見知りせず、
半年振りにあっても、普通にすぐに打ち解けた。
ある年、
うちの家族がモーテルに滞在してるとき
「プールはある?」 と嬉しそうに聞いてくる。
あるよと言うと、嬉しそうにうちの車に便乗してやってきた。
ひとしきり娘たちといっしょに遊んでくれて満足して帰ってった。
ナヴァホのお父さんの家のバックヤードで
バーベキューをした後、
20年ぶりにバスケットをやった。
少年の彼にまだ、背は越されてないけど、
息が上がる。
それに背を越えられるのもすぐだ。
次の年は、いよいよ少年は男に近付いてきた。
もう、プールでは喜ばない。
ヒップホップのCDをポータブルプレイヤーで持ち歩き、
何を聴いてるのか聞いても
こっちがわからない。
そしてまた次の年も・・・。
すぐに背は僕に追いついた。
相変わらずヒップホップなのはアメリカの平均的な若者。
それでも古いハードロックの話しをすると、
ヘビーメタルの話しで付き合おうとしてくれる。
彼のとーちゃんがヘビーメタルが好きなんだ。
「とーちゃんとオズフェスに行ったよ」
ヘビメタは詳しくはないけど、
そのイベントや出てるアーティストの名前くらいならわかる。
そろそろ、男の子らしくやんちゃに目覚めるころ、
ロックとちょっと外れた遊びのハナシで生意気に笑いやがる。
僕にとって甥っ子に当たるブラザーである彼は
1989年最初にブラザーになったインディアン、バズの息子だ。
もうそろそろ僕の背を越えるころだろう。
参考; NATIVE SPIRIT WEB SITE内 旧コラムページ
http://www.native-spirit-trd-pst.com/MESSAGE1.html