ネーミングファーザーのミラパシネ一家とも再会を果たし、
グランドマザーが闘病中だったり、
僕らを家族と呼んでくれる別のマザーが亡くなっていたり、
歳を重ねて速く過ぎる一年は若いころより確実に重みを増している。
そして、もう一家族、兄弟達とは祈りの山で再会した。
モーターサイクルウィークでごった返すスタージスの町から少し、
インディアンしかいない場所でキャンプしていた。
長兄のボビー兄さんと奥さんと子供たち、それに弟のチャーリーがいた。
順番に全員と再会のハグを交わし、
思わずチャーリーと再会できたことに大笑い。
「
よぉ、前に会ったのは逮捕された時が最後だったな」
2年前、目の前で連行されて、
残されて泣きじゃくる孫を曾おばあちゃんの家まで送り届けた。
それ以来会ってなかったんだ。
とにかく元気そうで何より、
夕食がまだだったからスタージスの街へ繰り出して、
旨いBBQを食べに行こうということになった。
途中ATMを使うためにガソリンスタンドに立ち寄る。
僕もATMで現金を引き出した。
するとチャーリーが寄ってきて
「何してんだ?」
「何って、金を降ろしたんだよ」
「オレに$20くれないか、そしたら急いでバーに行って、
カッと飲んでご機嫌バリバリですぐ戻るから」
「何いってんだ、だめだねそんなことしてまた捕まっちまうぞ」
「だいじょうぶだって、頼むよ。
(風で飛ばされた帽子とハットバンドを拾って)
このハットバンドはホースヘアでできてるんだ、これを$20・・・」
「だから駄目だってばよ」
「ケチ」
「わかった、じゃあボビーが良いっていったら考えなくもないぞ」
「良いって言うに決まってんだろ」
「ボビー本人がそう言ったら、信用する」

スタージスの街について食事を済ませ、
ボビーのちょっとした探し物に付き合って街を歩くことになった。
その間も「もし$20あれば・・・」ぶつぶつぶつぶつ
そろそろ戻ろうというときチャーリーがボビーに
「ダイに$20くれたらって言ってるのに・・・」
それを聞いたボビーが笑っていたのを見て僕も折れた。
「わかったよ。でも$20は駄目、これ($5)だけ」
「やった。オレちょっとそこのバー行ってくるから、すぐに追いつくよ」
うれしそうにバーに消えていった。
なにしろ$5じゃあっという間に飲み終わって、
何も起こらないだろう。
すぐに合流して彼らはキャンプに
僕らは2時間程離れた山のキャビンに戻った。
チャーリーは相変わらず大笑いさせてくれて
楽しい夜だった。
そして翌日の今日、
昨日はなんとなく一日中車で移動していたので
ゆっくり洗濯でもしながら、
子供の夏休みの課題の工作のために
アウトドアで革バッグの作り方を教えていた。
そうしているうちに携帯が鳴った。
ボビーからだ。
今日の夜どう過ごすか? という話かと思ったら。
「チャーリーがぶち込まれた。明日の朝、身元引受人になって
連れ出して来てくれ」
悪いけどこっちは笑いをこらえるのに必死。
電波が悪くてよく聞き取れない。
とにかく明日、
僕も大好きないかす町で
ジェイルに入ってるナイスなBad Ass チャーリーのために
保釈金を用意して迎えに行く。
保釈金・・・$65
なんとも安いうえ、煮え切らない金額。
なにしたんだ。
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