僕のアメリカでの行動範囲には使われなくなった橋も目立つ。
入植者のゴールドラッシュがインディアンを蹴散らし、
彼らを追いやってできたワゴントレイルはやがて、
観光の黎明に一躍かって、そして今、現代に朽ちかけている。
栄える者は必ず衰えるのが常とはいえ、
まだその段階じゃないらしい。
それら朽ちた橋の替わりに現代建築による
より強靭で効率的な橋が建設されてるんだから。
モニュメントとして残された古い橋には
土地を追われたインディアンの影がうっすらと
それに入植者の汗と希望が見え隠れする。

この橋はアリゾナのグランドキャニオンの観光ルートにあるから
見たことがある方も多いだろうと思う。
この写真はデジタルのスナップだけど、プロのTokaheが撮った写真もあるから、
もし、その写真が出てきたら改めて載せよう。
ところで
栄える者である合衆国が衰えたとして、
インディアンが元通りになれるわけではなく、
道連れにされるってことだから、
なんとか共生の道を模索しなきゃならない。
僕たちは何に橋をかけるべきか考えていこう。
なんて、思わせぶりなメッセージを書いてはみたものの、
この橋の写真の企画はそんなたいそうなもんじゃない。