注意;滞在記3日分 たいした話は無し、無駄に画像多し26日サンタフェあたりの知り合いに挨拶まわりに出かける。
寒々として人の少ないサンタフェには
さすがに夏の忙しい時期にない良さがある。
初めて来た19年前を思い出す。
知り合い全員に会えたわけではなかったし、
撤退したギャラリーもあって
時代の流れとその加速度をつくづく感じた。
戻ってから、夜はアングロの若手の兄弟分トニーと打ち合わせ。
兄弟分でトニーなんて言うと、
まるでイタリア系、しかもマフィアみたいだな。
マフィアじゃないけど
「
TPEC」だからな「
組織の者」にかわりない。
軽い冗談、そんな組織は
ありません。
27日 移動日
当初の予定は大幅に見直して、
ルートの順序を組みなおし、
ナバホの家族のいる地へ先にまわる。
途中で打ち合わせのために
ナバホのアーティストの友達と会う約束。
砂漠の中のマイナーなコミュニティに引っ越してた。
携帯は通じない場所だけど、
一応聞いただけの案内で、行けばなんとかなるだろう。

至便な街場を後にするとすぐに景色は変わる

いつもの目印を越えると

ジャンクションの町、ギャラップ。
この町での仕事はない。
閑散としたショッピングプラザでガスを入れて
リザベーション・ロードに向かう準備
少し走ればすぐにウィンドウロック

この道を通るのは6年半ぶり。
忘れもしない7年前の夏、この
看板が設置されたんだ

以前は何度も走ったこの道だけど、真冬は初めて。
冬のギャラップ付近ではいつも降られるけど
更に奥に行くのにいやな予感。
雨が強くなって視界が悪い。
2時間半で着く予定だけど、ちょっと寄り道。

ラグには手を出さないように。

手を出さないように。
しばらく走ってもうすぐというころ
路肩に止まってた車、
車種を見ないで故障車かと思って通り過ぎたけど、
すぐに後ろに張り付かれてわかった。
もの凄いスピードですぐに追いついてきたその車こそ
ホットロッドブラザーの600馬力の車


友達の家に用があるって言うからいっしょに寄って
ホピの父上とショショーニの奥さんを紹介された。
その後で彼の家に行ってオーダーをいくつか。

コンテンポラリーのアーリースタイルで仕上がる予定だ。
数日後にも出先で再会して詰めた内容を打ち合わせる予定。
さぁ、ここからホピのメサへ向かうか
南下してメジャー・ハイウェイに出るか、ギャラップに戻るか
時間に余裕があれば久しぶりにホピを通りたいけど
今回は南下するルートを採ることにした。

来た道を少し戻ると南下するルートのジャンクション、
南に向けて曲がるといきなり深い霧
去年と同じようなことやってるな。

1時間でI-40につくはずなのに
山を抜けて霧が晴れても、砂漠の道がいつまでも続く。
同じ風景の丘をいくつも越えてやっとI-40に着いた。

未だにこんなのがいる土地だ。
このまま走り続ければ100マイルでフラッグスタッフ
聞き覚えのある唄の歌詞がよぎる。
走りきらずにウィンズロウで泊まるか?
それとも今降りればホルブロックで泊まれる。
なにもない小さな町、ウィンズロウよりも何もない。
何も無いところに泊まるのも
ビズネスマンぽくてかっこいいな。
というわけで、そういうわけじゃないけれど
1人でないとこんなところに泊まる機会もないだろう、
オールド66の小さな町で夕方のうちにチェックインした。

夜になったら60年代のままのネオンがいい感じだった。
この灯り以外はガス・ステーションしかない。
28日ホルブロックは標高も低く寒い夜じゃなかった。
一晩中振り続いた雨が上がってホルブロックの朝は快晴だった。
久しぶりにゆっくり休んで寝すぎた
といっても7時間だけど、
モテルを出るのが遅くなったから朝食は後まわし。
早速I-40で西を目指す。
ウィンズロウを超えてウィノナが近付く手前
なんだかおかしな車が走ってる。
傾いてふらついてる?
気がつくと、強風に煽られてる、
こっちも軌道を保つのが大変になってきてた。
目の前の彼方には空から降りた雲が
地表を這って流れてるのが見えてる。
地形はフラット、
風が強くなる地域に突っ込んでいくのが体感できる。
前に友達とハーレー2台でつるんで
台風の中を出かけようとしてあまりの強風と豪雨に
引き返したことがあった。
けど、その時は他に走ってる車はいないし、
車体を進行方向に斜めに傾けてカウンター当てないと
まっすぐ走れないのが面白くて楽しめた。
でも今日の風には恐怖を感じた。
I-40はもともとシカゴとLAを繋ぎ
アメリカのマザーロードと呼ばれた
ルート66に替わる道だ。
当然、普段から物流のトレーラーが特に多い道。
そのトレーラーたちがスピードを落として、
ふらつきながら数珠繋ぎになってるその先で、
中央分離帯に横転してる姿。
フェデックスでこのルートに荷物送った方、
遅れるよ転がってたから。
更にその先にももう一台トレーラーが路肩に転がってた。
どちらも道を外れてころがって
救助の車は来てたし、大惨事もまぬがれた。
目的地のフラッグスタッフは近いし危険を減らすためにも
ウィノナで降りてバックロードを行くことにする。
降りてすぐ、今度はシェリフに停められてるピックアップ。
満載の荷物の一番後ろに立派な雄の
エルクの剥製?
と思ったらグッタリしてる・・・・・
獲物だった。
やがて晴れ間の暴風を抜けて山の裾野にさしかかると
すぐに風景は白くなって、振ってた小雨は綺麗な粉雪に、
標高の高いフラッグスタッフは完全な雪国だった。

早く着いたけど家族は仕事中
昼食を済ませて、先に友人のコレクターを訪ねる。
アンティークのジュエリーを見せてもらって
3日間滞在する間に、いくつかは考えることにした。
夕方に郊外に住む家族を訪ねて
セリオに会う。
みんな出かけてるかそれぞれの家に篭ってるかで
ランチにいるファーザーとマザーには電話で挨拶。
カリフォルニアから来てる寒波でしばらく降り続くようだし、
明日以降にまた出直すことにした。
友達の中国人のレストランで軽い夕食をとってから、
東京人としては珍しい吹雪の中を
ちょっとドライブを楽しんでから戻って来た。
当然車は四駆だからね。
明日の朝は車が雪ダルマになってるんだろうな。
参考;
I-40 =インターステート40号
インターステートハイウェイ=メジャーハイウェイ
ウィノナという地名がよく出てくるけど、
本当に何もないローカル。
観光地じゃないからわざわざ行って
何もなかったなんて文句は言わないように。
ホルブロックには一応、木の化石の森がある。
入場料を払って入って見るのは
木の化石がごろごろしてる砂漠だけだけど
精神を集中して恐竜がいたころの森を
想像したらよろしいのではないかな。
セメントでできた恐竜の人形も置いてあるしね。